2024年6月30日日曜日

ストラデッラ作曲 クリスマスカンタータのためのシンフォニア

 バッハ、ヘンデル、ハイドンと並べると、明らかに知名度が低い(失礼!)と思われるストラデッラ。まずは、生年月日から紹介しましょう。

 

アレサンドロ・ストラデッラ 1644101日あるいは1639年43

 

この時代、定かな出生の記録はないようで、諸説あるようです。

では、クラシック音楽全集の第一巻や音楽教科書の年譜の最初に出てくる有名作曲家たちの生まれはいつごろでしょうか。

 

アントニオ・ヴィヴァルディ 167834

ゲオルグ・F・ヘンデル    168535

ヨハン・S・バッハ       1685331

ヨーゼフ・ハイドン      1732331

 

ストラデッラがこれらバロック時代の偉人たちの先人だったことが分かります(偉人たちがみんな3月生まれ、ということのほうに目が奪われますが)。

 ストラデッラはソロ楽器と合奏の掛け合い、という合奏協奏曲というスタイルを確立した人と言われています。今回演奏するシンフォニアも合奏協曲の型式で書かれており、高畠先生の独奏ヴァイオリンとの掛け合いを、我々オケのメンバーも楽しんでいます。4楽章からなるシンフォニアに、独立した1曲を加えた5曲を今回は演奏します。

 

ハイドン作曲 交響曲第84番変ホ長調

 

ハイドンは稀代のヒットメーカーです。

 ハンガリー貴族エステルハージ家のために音楽を作っていたハイドンが、フランスからの依頼により作曲した6つの交響曲のうちの一つが交響曲第84番。パリに新しくできるオーケストラのためにつくられた6曲は「パリ交響曲」と呼ばれています。

 エステルハージの侯爵はハイドンを大層気に入っていたようで、そんなホームな環境下でハイドンは創作を続け、新しいことにもチャレンジし人気を得ていきました。

そしてエステルハージ家以外にもその人気が広まり、遂に、他国フランスからの作曲依頼。まさに海外進出。ハイドン、新しい聴衆にも楽しんでもらえるようにと今までとは一味違う意気込みで作曲に取り組んだのでは、なんて邪推してしまいます。

第1楽章 ラルゴからのアレグロ

第2楽章 変奏曲

第3楽章 メヌエット

第4楽章 ヴィヴァーチェ

  どの楽章も思わず口ずさみたくなるメロディでできています。長く仕えたエステルハージ家以外の聴衆を念頭に作られた新曲ということで、まずは第一印象で好感を持ってもらおうということでしょうか。そのメロディが明暗、強弱、調性を変えて展開していきます。もちろん、ハイドンお得意のちょっと変化球も交えながら。

フランスのみならず、ウィーンやロンドンでも人気を博し、エステルハージ家だけでなく世界に通じるヒットメーカーの証となったのが「パリ交響曲」と言えるのではないでしょうか。

 

 

2024年6月21日金曜日

JYDコレギウム・ムジクム 夏のコンサート2024 @北町教会

 JYDコレギウム・ムジクム 夏のコンサート2024のお知らせです。

日時:2024年7月27日(土) 開場15時 開演15時30分

会場:カトリック北町教会(東京都練馬区北町3-16-1)

ストラデッラ/クリスマスカンタータのためのシンフォニア

ハイドン/交響曲第87番変ホ長調

ヘンデル/モテット「風よ静まれ」

J.S.バッハ/カンタータ第99番「神のみわざはすべて善し」


指揮/ヴァイオリン独奏:高畠浩

ソプラノ:上田彩乃  アルト:高須さやか

テノール:森健音   バス:小河佑樹




JYDコレギウム・ムジクムはバッハのカンタータなどの宗教音楽を中心に、教会を主な演奏会場として活動する小さな小さな演奏団体です。

夏のコンサート2025ありがとうございました

 JYD・コレギウムムジクム夏のコンサート2025 無事、開催することができました。 たくさんの方のご来場、ありがとうございました。 次回演奏会が決まりましたら、このブログで案内させていただきます。 引き続き、よろしくお願いいたします。